管理職の勘違い

ねぇ、さめべえさん!
この前、管理職が残業代をもらえるっていう話をチラッとしてたよね?
管理職の話をもう少し詳しく教えて欲しいんだけど。



この前の朝ミーティングや早朝掃除の話題の時に話してた内容やな。
就業時間前の業務が残業手当の対象になる、っている話ね。
ブラック企業EP3_強制サービス残業!?朝の掃除とミーティング



そうそう!
その時に言ってた、「労働基準法上の管理監督者」だっけ?
それを詳しく教えて欲しいんだよ。
僕も来期からチームリーダーを任されるらしくて。



えっ!
正義くん昇格するんだ!!
おめでとう~!!



ありがとう。
でもチームリーダーは管理職の扱いだから残業や休日出勤の手当は出ないらしくて・・・。
残業代が出る・出ないの基準について、詳しく教えて!!



じゃあ今回は管理職について詳しく説明してみようか。
ブラック企業がよくやる手口も紹介してみようかな。



ブラック企業の手口!!
興味津々!!
一般的な管理職とは?



とりあえず、管理職についての復習から始めようか。
一口に「管理職」といっても、実は扱いが違う場合があるんよ。
・会社が決めている基準
・労働基準法で決められている基準
この2つの基準の間に差があるから、勘違いされるんやね。



会社が決めている基準って、役職のこと?



そうそう。
課長や係長、正義くんが言ってるチームリーダとか。
これは会社が決めた基準で管理職とされてるんや。
同じ部署の代表、課員の管理、みたいな感じやな。
そのために毎月「役職手当」が支給されてるはずやで。
労働基準法上の管理監督者とは?



じゃあ「労働基準法上の管理職」は?



労働基準法で決められている管理職っていうのは、
・労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な職務内容を有していること
厚生労働省HP
・労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な責任と権限を有していること
・現実の職務様態も、労働時間等の規制になじまないようなものであること
・賃金等について、その地位にふさわしい待遇がなされていること



この内容は前回の復習やで。



今回は、労働基準法上の管理監督者について具体的な例を紹介するわ。
注意点やけど、会社での役職とは違うからね。
会社で管理職に任命されてても、管理監督者には該当しない場合も多々あるから。



★経営者的な立場で責任と権限がある
(例)
・日常の作業ではなく、管理の仕事に専念している
・自分の部署の予算等を決める立場
・自分の部署の最終決裁権がある
・人事権を持っている
★就業時間が関係ない働き方を求められる
(例)
・出勤や退勤の時間が自由
・何かあった場合は休日も対応しなければならない
★一般従業員と比べて管理監督者に相応しい待遇
(例)
・年俸制で収入を約束されている
・一般従業員よりも3~5倍以上の給与がある(目安として)
・役員報酬がある
ざっくりと紹介してみたよ。
こんな感じかな。



えっ!これが労働基準法で定められている管理監督者!?
じゃあ、ほとんどの管理職は当てはまらないんじゃないの!?



そうかもしれないね。
一般的には役員とか取締役が管理監督者に当てはまるイメージかな。
だからチームリーダーとか課長のポジションの人って、実は管理監督者に当てはまらない場合も多いんだよ。



ええぇーーー!!
なら、なんで会社は「管理職」なんていう役職を任せるの?
「管理監督者」に当てはまらないのに!!



それは、会社側にとって都合の良い思惑があるからやな。
ブラック企業によくある手口



会社側にとって都合の良い思惑って?



会社にとって、管理職が都合よく使われてるんや。
特にブラック企業がよく使う極悪な手口を2つ紹介するよ。
・名ばかり管理職
まず1つ目は、「名ばかり管理職」。



「名ばかり管理職」・・・。
なんとなく聞いたことがあるような。。



「名ばかり管理職」というのは、簡単に言うと責任も権限も無い管理職ポジションの人や。



何それ?
責任も権限も無いって、どういう目的??
管理職の人は役職手当をもらえるの?



そこやね、役職手当が最大の狙いやね。
「管理職」というポジションを任せることで、「残業代が出ない」というイメージを持たせることが目的や。
管理職になるまでは残業代で収入を増やせてた人も、管理職になったら逆に収入が減った、なんて人も多い。



ブラック企業はそもそも仕事量が多いやろ?
だから、まともに残業代を払ってたら、めっちゃお金かかるやん?
「役職手当を支給するから、今後は残業代は無しだよ~!」
ブラック企業の考え方はこんな感じやな。



でも今日の話だと、「名ばかり管理職」の人って本当は残業代をもらえるんでしょ?



本当はもらえるケースが多いね。
でも、
・従業員側の知識が乏しい
・会社と揉めたくない
・このまま頑張れば出世コース
こんな理由から、泣き寝入りするパターンが多いねん。



そんなぁ~。。



これぞブラック企業・・・。
・みなし残業手当



2つ目が、みなし残業手当。
さっきの「名ばかり管理職」と併せて使われることもある手口や。
それだけでなく、全従業員を対象に使われることもあるくらい、使い方によっては超極悪な手口やで。



・・・超極悪な手口、気になる。。



みなし残業っていうと、「1ヶ月あたり○○時間分の残業代」を手当として毎月固定で支給する制度だね。
固定残業代とも言うよ。
例えば20時間分のみなし残業を支払われていた場合、10時間しか残業しなくても20時間分の残業手当がもらえるって訳だね。



でも、この制度を悪用するブラック企業は、従業員に勘違いをさせるんやな。
「固定の”みなし残業代”をもらっているので、いくら働いても残業代は固定」、ってね。



みなし残業って固定なんじゃないの?
もっともらえるってこと??



そう、その考え方に誘導するのが罠ってことやね。
20時間のみなし残業代をもらっていても、25時間の残業をした場合、みなし残業を超えた5時間分の残業代は改めて支給されるんや。
これを知らない会社員が多数いるのも事実なんやけどね。。



そうなんだ、僕も知らなかったよ。
結局、超えた分の残業代がもらえるなら、会社は何のために「みなし残業」っていう制度があるのさ?



会社によって考え方はそれぞれやけど。
・従業員のモチベーションアップ
(残業しなくても残業代がもらえる!)
・仕事の効率アップ
(みなし残業の時間内の残業で帰りたい!)
・時間外手当の計算の工数削減
(みなし残業の時間を超えなければ、計算不要!)
こういう目的で導入している会社が多いんじゃないかな。



でも悪用の目的で使用されることもある、っていうことやね。
「月50時間の残業をしても、みなし残業20時間分の費用で済むから経費削減♪」
みたいなブラック企業もいてるから、要注意やで!!



管理職は特に仕事が多いからな。
みなし残業を餌にして、超長時間労働を強いてくるようなブラック企業もあるから、気を付けないとね!



なるほどね。
正義くんも残業が多いよね?
みなし残業とかもらってたりするの?



えっ、僕はみなし残業なんて無いよ。
月に80時間くらい残業しているけど、残業代なんて出してくれる会社じゃなんだよね。。



みなし残業を悪用する会社よりも、さらにレベルの高い超ブラック企業やったな。
早く転職したら・・・?笑